日本最終更新 2026-09-30

アクセンチュアマフィアとは?メンバー一覧・輩出企業・関連書籍

別表記:アクセンチュア・マフィア/アクセンチュア出身起業家/Accenture Mafia

アクセンチュアマフィアとは、人々がアクセンチュア(旧アンダーセン・コンサルティング)に在籍し、退職後に起業家・経営者として活躍する人脈を指す通称である。

アクセンチュアマフィアの主なメンバー一覧

アクセンチュアに1987〜2018年の間に在籍し、その後に起業・投資で実績を残した主な人物です。在籍時の役職と、その後の主な創業・経歴を並べています。

氏名アクセンチュアでの役職・在籍その後の主な創業・経歴
金子英樹Hideki Kaneko
プログラマ(生命保険会社向けシステム開発)1987〜1990年
シンプレクス・ホールディングス(創業者・代表取締役社長CEO)
柳橋仁機Hiroki Yanagibashi
エンジニア(業務基盤の整備、大規模データベースシステムの開発)2000〜2002年
アイスタイル(事業計画担当、人事部門責任者)、カオナビ(創業者・代表取締役)
福留大士Hiroshi Fukudome
コンサルタント1999〜2001年
チェンジホールディングス(創業メンバー・取締役COO(2018年から代表取締役社長))
太田睦Mutsumi Ota
エンジニア(官公庁向けシステム開発)2007〜2010年
ギフティ(創業者・代表取締役CEO)
藤代真一Shinichi Fujishiro
エンジニア(IT部門)1999〜2003年
シンクロ・フード(創業者・代表取締役(2025年12月から取締役会長))
岡本祥治Shoji Okamoto
ITコンサルタント、戦略グループ2000〜2005年
みらいワークス(創業者・代表取締役社長)
香田哲朗Tetsuro Koda
経営コンサルタント2009〜2010年
アカツキ(共同創業者・代表取締役(2020年からCEO))
吉松徹郎Tetsuro Yoshimatsu
コンサルタント1996〜1999年
アイスタイル(創業者・代表取締役(現・代表取締役会長CEO))
平村健勝Takekatsu Hiramura
ITコンサルタント、データサイエンスマネージャー2011〜2018年
RevComm(執行役員CTO)

アクセンチュアマフィアが生んだ企業

メンバーがアクセンチュアを離れた後に創業(共同創業を含む)した企業です。

企業設立創業に関わったメンバー
シンプレクス・ホールディングス1997年に金子英樹がシンプレクス・リスク・マネジメントとして設立した企業グループ。金融機関向けのトレーディング・リスク管理システムの開発やコンサルティングを手がけ、2016年に持株会社を設立し、2021年に東京証券取引所に上場した。1997年金子英樹
アイスタイル1999年に吉松徹郎が設立した企業。化粧品のクチコミサイト「@cosme」や化粧品専門店「@cosme STORE」などを運営し、2012年に東証マザーズに上場した。1999年吉松徹郎
チェンジホールディングス2003年にアクセンチュア出身の5人が株式会社チェンジとして設立した企業。企業や自治体のデジタル化支援、デジタル人材育成などを手がけ、2016年に東証マザーズに上場した。2023年に持株会社体制へ移行し、現社名となった。2003年福留大士
シンクロ・フード2003年に藤代真一が設立した企業。飲食店の出店・運営を支援するプラットフォーム「飲食店ドットコム」などを運営し、2016年に東証マザーズ、2017年に東証一部へ上場した。2003年藤代真一
カオナビ2008年に柳橋仁機が株式会社ジャパンオペレーションラボとして設立し、2013年に改称した企業。クラウド型の人材管理システム「カオナビ」を提供する。2019年に東証マザーズに上場し、2025年に米投資会社カーライル・グループによる株式公開買い付けを経て上場を廃止した。2008年柳橋仁機
ギフティ2010年に太田睦が設立した企業。オンラインで贈れるデジタルギフトのサービス「giftee」などを運営し、2019年に東証マザーズに上場した。2010年太田睦
アカツキ2010年に塩田元規と香田哲朗が創業した企業。スマートフォンゲーム「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の開発・運営などで知られ、東証プライム市場に上場している。2010年香田哲朗
みらいワークス2012年に岡本祥治が設立した企業。独立したコンサルタントなどのプロフェッショナル人材と企業を結ぶ「FreeConsultant.jp」などを運営し、2017年に東証マザーズに上場した。2012年岡本祥治

成り立ち

アクセンチュアの源流は、会計事務所アーサー・アンダーセンのコンサルティング部門である。同部門は1989年にアンダーセン・コンサルティングとして分離し、2001年1月にアクセンチュアへ改称、同年7月にニューヨーク証券取引所に上場した。日本では1962年にアーサー・アンダーセンが事務所を開設し、1989年にアンダーセン・コンサルティングの東京事務所ができ、1995年に日本法人を設立、2001年にアクセンチュア株式会社へ改称した。日本法人の社員数は2023年12月時点で約2万3000人とされる。

出身者の起業は分離前後から続いている。1987年にアーサー・アンダーセンへ入社した金子英樹は、外資系金融機関を経て1997年にシンプレクスの前身を設立した。1990年代後半に入社した世代からは、アイスタイルの吉松徹郎、チェンジの福留大士、シンクロ・フードの藤代真一らが生まれ、2000年代以降もカオナビの柳橋仁機、みらいワークスの岡本祥治、ギフティの太田睦、アカツキの香田哲朗らが続いた。本ページでは期間を、掲載メンバーで最も早い金子の入社(1987年)から、最も遅く同社を離れた平村健勝のRevComm参画(2018年)までとした。

なぜアクセンチュアから起業家が生まれるのか

よく挙げられるのは、業界を問わず多数の企業の業務改革やシステム導入に関わるため、事業の仕組みとITを若いうちから同時に学べる点である。掲載メンバーにもエンジニアやITコンサルタントとして経験を積んだ人物が多く、カオナビ、ギフティ、シンクロ・フードのように、IT基盤を軸にした事業を立ち上げる例が目立つ。

吉松は東洋経済オンラインの取材で、職位にかかわらず意見を言えるフラットな風土をアクセンチュアから受け継いだと語っている。同じ特集では、太田が在籍中から早朝に起業のプレゼン練習を重ねていたことも紹介された。社員数が大きく人材の出入りが多いことから、出身者の人脈は産業界の広い範囲に及び、同誌はこれを「アクセンチュアネットワーク」と表現している。なお、「アクセンチュアマフィア」はPayPalマフィアのように定着した呼称ではなく、BRIDGEの記事などで括弧付きで使われている程度である。

出身者どうしのつながり

代表的なのが、アイスタイルからカオナビが生まれた流れである。アンダーセン・コンサルティング出身の吉松が1999年に創業したアイスタイルに、同じくアクセンチュア出身の柳橋が2002年に移り、人事部門の責任者を務めたのち、2008年にカオナビの前身を設立した。

チェンジは2003年、福留を含むアクセンチュア出身の5人が共同で設立した会社で、同社は2016年に東証マザーズに上場した。みらいワークスでも、創業者の岡本に加えて、アクセンチュア出身の取締役が経営に加わっていた。2019年からはアクセンチュア自身がアルムナイ起業家の集まりを開いており、2024年のイベントには吉松や太田のほか、ピクシーダストテクノロジーズの村上泰一郎らが登壇した。

アクセンチュアマフィアを知るための本

社員の「顔と名前の一致」が会社をどんどん強くする

柳橋仁機 著/光文社(2018年)

カオナビ創業者の柳橋仁機が、社員一人ひとりの顔と名前、個性や能力を把握することが組織を強くするという考え方と、人材マネジメントの実践をまとめた本。

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よくある質問

アクセンチュアマフィアの主なメンバーは?

アイスタイル創業者の吉松徹郎、シンプレクス創業者の金子英樹、カオナビ創業者の柳橋仁機、ギフティ創業者の太田睦、アカツキ共同創業者の香田哲朗、チェンジ(現チェンジホールディングス)の福留大士、みらいワークス創業者の岡本祥治、シンクロ・フード創業者の藤代真一、RevComm CTOの平村健勝などが挙げられる。

なぜアクセンチュアから多くの起業家が出るのか?

業界をまたいで多数の企業の業務改革やシステム構築に関わるため、若手のうちから事業の仕組みとITの両方を理解できることがよく挙げられる。出身者自身も、職位にかかわらず意見を言えるフラットな風土や、短期間で多くの経験を積めることを起業の土台として語っている。社員数が大きく、人材の出入りが多い組織であることも背景にある。

アクセンチュア出身者が創業した主な企業は?

化粧品クチコミサイト「@cosme」のアイスタイル、金融機関向けシステムのシンプレクス・ホールディングス、人材管理クラウドのカオナビ、デジタルギフトのギフティ、スマートフォンゲームのアカツキ、DX支援のチェンジホールディングス、プロ人材紹介のみらいワークス、飲食店向けプラットフォームのシンクロ・フードなどがある。

「アクセンチュアマフィア」という呼び方は一般的か?

確立した呼称ではない。BRIDGEが2024年にアクセンチュアのアルムナイ起業家イベントを報じた記事で「マフィア」と括弧付きで用いた例や、東洋経済オンラインが「アクセンチュアネットワーク」と表現した例はあるが、「PayPalマフィア」や「リクルートマフィア」ほど広く使われてはいない。本ページでは出身者の人脈を指す便宜的な呼び名として用いている。

メンバーの人物ページ

出典

  1. 起業家となったアクセンチュア「マフィア」たちの物語(BRIDGE、2024年) — https://thebridge.jp/2024/04/a-story-of-ex-accenture-entrepreneurs-accenture-ventures
  2. アクセンチュアネットワークが産業界に根を張る アイスタイル、ギフティ、にしたんクリニック…(東洋経済オンライン、2025年) — https://toyokeizai.net/articles/-/864461
  3. アイスタイル会長が見たアクセンチュアの文化 「フラットに仕事ができる風土」を自分は継いだ(東洋経済オンライン、2025年) — https://toyokeizai.net/articles/-/864507
  4. 前社長が語る、アクセンチュアのかつてと「今」(東洋経済オンライン、2025年) — https://toyokeizai.net/articles/-/864506
  5. マッキンゼー・BCG・アクセンチュア出身の起業家・経営者一覧(2025年6月調べ)(consul.global) — https://consul.global/post2418/
  6. アクセンチュア出身の社長・経営者・起業家一覧【CXOキャリアまとめ】(KEYPLAYERS) — https://keyplayers.jp/archives/14912/
  7. アクセンチュア出身の起業家は?調べてみた!【2025年版】(ハイキャリアドットコム) — https://high-spec-career.com/accenture-entrepreneurs/
  8. アクセンチュア(Wikipedia) — https://ja.wikipedia.org/wiki/アクセンチュア
  9. https://the-shashi.com/tse/4373/executives/ceo/kaneko-hideki/
  10. https://ja.wikipedia.org/wiki/金子英樹
  11. https://www.kaonavi.jp/news/press-release/detail/pr20180418/
  12. https://jinjibu.jp/hr-conference/tokyo/201211/interview-B4.html
  13. https://ja.wikipedia.org/wiki/福留大士
  14. https://www.kabutore.biz/genzaikabuka/yakuin.html?code=590a
  15. https://shachomeikan.jp/industry_article/2225
  16. https://ja.wikipedia.org/wiki/シンクロ・フード
  17. https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100C1IU.pdf
  18. https://freeconsultant.jp/corp/document/mirai-works.pdf
  19. https://ja.wikipedia.org/wiki/香田哲朗
  20. https://ja.wikipedia.org/wiki/吉松徹郎
  21. https://thebridge.jp/2021/02/takanori-oshiba-interview-series-season2-vol-5

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